俺様ヤンキー君と秘密の関係


「琉羽ちゃんって、彼氏とかの前だと大胆っぽいよね。大人しそうに見えて、実は……みたいな」



「ええっ!?」



目を見開きながらビックリしているコイツをよそに、黙々とグラタンを頬張る。



俺には関係ねーし。


別にコイツのことなんてどうだっていい。


興味もないし、知りたくもない。


ただ、コイツが俺のことを忘れてるから気に入らなかっただけだ。



そう。

ただ、それだけ。

それ以外の感情なんて何もない。

ある方がおかしい。



イライラしている自分に気付かないフリをして、繰り広げられる会話を聞いていた。



「ふ、普通の人ですよ……!何もなかったし。すぐに振られたので」



少し小さくなった声と、悲しそうに揺れる瞳。


< 113 / 340 >

この作品をシェア

pagetop