俺様ヤンキー君と秘密の関係


「わりーわりー、あまりにも面白くて」



うっ。


なんだか、バカにされてる?


ううん、でも許しちゃう。


一条君の笑顔に免じて。



何となく照れくさくて、逃げるように最後のクレープにかじりつく。


甘さが口の中に広がって、幸せな気持ちで満たされた。



「そいつがバカで良かった」



ゴクンと飲み込んだ瞬間、ポツリと呟く一条君の声が聞こえて。



首を傾げながら見たわたしに、一条君はそのまま言葉を続けた。



「その元彼、お前の良いところに気付かなかったってことだろ?」



「えっ?」



良いところ……?


< 142 / 340 >

この作品をシェア

pagetop