俺様ヤンキー君と秘密の関係
この伝統ある木造の旧校舎には、もう随分前から幽霊が出るっていう噂もあって。
ひぃー。
……こ、怖いよ。
ギシッ
バキッ
「ひぃっ」
木の床が歩く度に鳴って、ところどころから変な音がする。
く、腐ってる……。
気を付けて歩かないと……。
慎重に
慎重に
ソーッとゆっくり……。
ゴクリと唾を呑み込んで、息を潜めながら壁伝いに歩く。
ガッシャーン!!
「きゃぁぁぁあああ!!」
突然目の前の教室のガラスが割れたのを見て、心臓が口から飛び出しそうになった。
なななな、なにっ!?
なんなの?
恐怖に涙が出そうになるのを必死に堪えた。