俺様ヤンキー君と秘密の関係
「ほら、なにボーッとしてんだよ?行くぞ」
既に立ち上がってコートを着込んだ一条君は、動こうとしないわたしの顔を見て不思議そうに眉を寄せる。
「わたし、本気だよ……?本当に一条君が……す、好きだよ」
どうして、わかってくれないの?
すごく悲しかった。
恥ずかしくて俯く。
とてもじゃないけど、顔を見ることなんて出来なかった。
至って冷静な一条君を見ていると、わたしに気持ちがないんだって言われてるような気がしたから。
それが辛かった。
「お前は、ただ勘違いしてるだけだ」
「……えっ?」
か、勘違い……?