俺様ヤンキー君と秘密の関係
すると、真剣な顔をした一条君が目に入った。
鋭い瞳に、威圧感のある雰囲気。
なんとなくだけど、機嫌が悪いのかな。
わからない。
どうしてそこまで否定されなきゃいけないのかが。
「そ、それは未練があるとかじゃなくて!」
思い出して、ただ悲しくなっただけ。
今は前を向いていこうって思えるもん。
「とにかく、今は余計なこと考えんなよ。テストに集中しろ。行くぞ」
そう言い切って、一条君はスタスタと部屋を出て行く。
まるで、わたしの言葉を聞きたくないというように、返事をする間も与えてくれなかった。