俺様ヤンキー君と秘密の関係
「ケケ、ケッ……」
「しー!」
ビックリして声を出してしまいそうになったわたしに、人差し指を立ててたしなめるゆらちゃん。
開いた口を手で塞ぎ、なんとか声が出るのを我慢した。
そのあとも、女子集団は何かを言ってたけど耳に入って来なかった。
気付くと女子達はいなくなっていて、ゆらちゃんが小難しい顔をしながらお弁当を頬張っている姿が目に入った。
「大変なことになってるみたいね」
「う、うん……」
ポツリと呟いたゆらちゃんに、小さく返事をする。
一条君、大丈夫なの……?
ケンカを売ろうとしてるなんて、本当なのかな。