俺様ヤンキー君と秘密の関係
「実は……追われてまして」
「はぁ!?」
ますます、わからないといった表情を見せるライ君に、いきさつをザッと説明した。
だけど一条君の家に行ったことだけは言わずに、たまたま歩いていたら絡まれたと誤魔化した。
それを聞いていたライ君の顔はとても真剣で。
わたしが知ってる怖い顔は、今は一切見せなかった。
「お前なぁ……無茶しすぎだろ!バカか?」
ううっ。
キツい言い方だけど、温かみを感じるのは、ライ君の目が心配してくれているように揺れていたから。
「ごめんなさい……」
だって、どうしてもウソは付けなかったから。