俺様ヤンキー君と秘密の関係
そんな一条君を、わたしはもう怖いとは思わないけど、すごく心配でたまらなくなる。
その横顔は明らかに怒っていて、狼のような鋭い瞳を見ていると、これから何か危険なことをしでかしそうな気がしてならなかったから。
「心配しなくて大丈夫だよ。奏多のことは、俺らが見てるし」
そんなわたしに気付いたのか、レオ君がわたしの肩をポンッと励ますように叩いて声をかけてくれた。
ニコッと笑う顔は爽やかに見えて、この状況を楽しんでいるようにも見える。
ほ、本当に大丈夫なのかな?
少し心配だ。
「大丈夫。ちょっと暴れたら落ち着くから」
えっ!?
あ、暴れる?
そしてシュウ君までもがそんなことを言い出したので、わたしの心配はますます大きくなっていくばかり。
一条君が出て行った後のドアを見つめながら、何もないことを心の中で祈った。