俺様ヤンキー君と秘密の関係
一条君が行きそうな場所は、どこだろう。
確証はないけど、多分あそこ!
廊下を走って階段を一気に駆け下りた。
一条君の姿はまだ見当たらない。
そのまま生徒玄関を出て、中庭を突き抜ける。
春の心地良い風が頬をかすめた。
そして、もう少しでそこに着こうとした時。
あれは!
間違いなく一条君の後ろ姿だ!
そこは以前、旧校舎が建っていた場所。
一条君は、跡形もなくなった土の上に立っていた。
「はぁはぁ……!い、一条君!」