俺様ヤンキー君と秘密の関係


放課後、わたしは再び旧校舎に足を踏み入れた。



暖房器具が一切なく、すきま風がすごくて身震いする。



1月下旬のまだまだ寒さが厳しい季節。



そういえばもうすぐバレンタインだけど、今のわたしにはそんなことを気にしている場合じゃない。



3階まで来ると、騒がしい声が聞こえて来て少しだけ憂うつになる。



抜き足差し足でそーっと歩く。


廊下にはさっき飛んで来た机がそのまま放置されていた。



割れた窓ガラスの前を緊張しながらそーっと進む。



お願いだから


誰にも気付かれませんように。



「あ、5点女発見」



「マジで来たんだ?」



ご、5点女……?


why!?


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