俺様ヤンキー君と秘密の関係
喧嘩っぱやいと言われていた俺は、高校に入ってからはそんなこともなくなった。
「ちっ」
素直に手を離したライは、舌打ちをしてから部屋を後にした。
「相変わらずお子ちゃまだな、ライは」
出て行ったのを見計らって、レオがため息交じりに言った。
「いや、お前もだろ」
わざと怒らせやがって。
なんでも最初から喧嘩腰に言って来るライのことが気に入らねぇんだろうが。
「昔は俺らが奏多を止めてたのにな。高校入ってからすっかり落ち着いちまってさ」
離れたところからその光景を見ていたシュウは、トレードマークの黒縁メガネの奥の瞳をスッと細めながらそう言った。