小野部長
への未然形
「ぶちょー、飲み会参加しますよねー?」
「への未然形だよ!」
ものぐさに自分の席から部屋の端にいる部長に声を掛ける田中と、大きく頷いている小野部長。
「高峰さん、への未然形ってなんですか?」
新人の坂巻が教育担当の高峰にそっと尋ねる。
「‥当然、っていう意味らしい。」
「坂巻君、分からない?はーでもひーでもふーでもない、へ、だよ。への未然形だよ。」
高峰たちの話が聞こえたのであろう部長が真面目な顔で説明する。
「はぁ。え?それって一般常識的に知ってなきゃいけない言葉ですか?」
おろおろする真面目な新人、坂巻。
「気にするな。部長の造語だ。」
だから、どうしてこの人が――
遠くを見つめる高峰であった。
「への未然形だよ!」
ものぐさに自分の席から部屋の端にいる部長に声を掛ける田中と、大きく頷いている小野部長。
「高峰さん、への未然形ってなんですか?」
新人の坂巻が教育担当の高峰にそっと尋ねる。
「‥当然、っていう意味らしい。」
「坂巻君、分からない?はーでもひーでもふーでもない、へ、だよ。への未然形だよ。」
高峰たちの話が聞こえたのであろう部長が真面目な顔で説明する。
「はぁ。え?それって一般常識的に知ってなきゃいけない言葉ですか?」
おろおろする真面目な新人、坂巻。
「気にするな。部長の造語だ。」
だから、どうしてこの人が――
遠くを見つめる高峰であった。