Life in being 〜余命〜
私の癌は、私の気持ちとは裏腹に進行していた。
それは自分の体だし、誰に言われずとも分かってた。
咳は酷くなり、普通に歩くのもしんどくなった。
けれど、弘樹はそんな私の様子を見て見ぬ振りをしている。
親たちや、病院の人たちは、こんな私を哀れむように見るのに、弘樹はそんな目をしない。
さやかは、まぁほとんど変わった態度は取らない。
そーゆー性格なのは分かってるから、当然のこと。
なのに、なぜ、弘樹は私のして欲しいことを分かるのだろうか?
私は、誰にも心配も、同情もされたくない。
それが、なぜ分かるのだろう。
会って数ヶ月の弘樹が、なぜ…。