【短編】冷たいアナタ


でも、

涙が止まらないよ。


「っ……くっ……ん」


腕の中に顔を疼くめて、声を押し殺して泣いた。






いつしか、授業は終わっていて、

教室にはオレンジ色の光が差し込んでいた。

もう、

みんな帰ったんだ……

あたしも帰ろう。

そう思って立ち上がったときだった。

「江藤」



後には、

室島君が立っていた―――――





< 25 / 28 >

この作品をシェア

pagetop