【短編】冷たいアナタ


「そ、それは―――」

甘くて、

男の子の匂いで。

ううん、

室島君の匂い。

あたし今、

室島君に抱きしめられてる。


「むむむむむ室島君!?」

「噛み過ぎ」

だ、だって!

室島君、今、あたしを抱きしめてるんだよっ!?


「俺さ、江藤のこと、好き」

……えぇ!!?

「だから、友達とかにも、恥ずかしくて、その……」

「あたしもっ、あたしも、室島君のこと、好き」



< 27 / 28 >

この作品をシェア

pagetop