大神さんと狼くん
私がここに来たのは1限目が始まる前…
ということは……
「ずっと側にいてくれたの⁉︎」
「ん?あぁ。俺も寝てた。」
「ご、ごめんなさい!!!」
「気にすんな。俺、サボる予定だったし。それよりも、こういう時は“ごめんなさい”よりも“ありがとう”のが嬉しい。」
「ごめん。あ、ありがとう!」
「ほら。また謝った。まぁいいけど。
立てるか?」
洸は手を差し伸べて優しく聞いてくれる。
「ん。ありがとう。」
[クラッ]
少し勢いつけて立ち上がってしまったため目眩がした。
よろけたところを洸が支えてくれた。
「大丈夫か?」
「ありがとう。ちょっと立ちくらみ。」