大神さんと狼くん
「えー…今の時間は自習で。」
そう言ったのは英語の教科担任の
久住 咲季(くすみ さき)先生。
自習か……
とりあえず、英語のワークを進めちゃおう。
黙々と取り組んでいると1時間はあっという間で……
気づいたら5時間目の終わりを告げる
チャイムが鳴っていた。
挨拶をして次の授業の準備。
えーっと…次は現国かぁ。
ーーピンポンパンポーン
突然、チャイムが鳴った。
「全校生徒に連絡します。本日の下校時間が14:30分になりました。各クラス、HRを行い下校してください。」
「だってさ!茉昼!帰ってゆっくり休みな?」
「うん…でも今日はバイトだから…」
「…無理はしないでよ?」
「うん」
すると突然、廊下から私を呼ぶ声がした。それはすぐに洸のものだと分かって
「ごめん。行くね!」
と麻朱に告げて教室を出た。