JOKER
「銀司も、殺されればいいのに」


銀司はあたしの言葉に、ハッと乾いた笑みを浮かべる。


「頭でも、俺を殺せねぇよ。俺がこの組からいなくなったら、高城組はすぐ潰される。お前にな」

「あんまり、あたしの邪魔をするようだったら、銀司のこと、、、」


あたしは、銀司のことを見る。


「、、、あたしが殺す」

「物騒な女。復讐なんてバカなこと、いい加減諦めたらどうだ?」


諦める?


そんなこと、出来る訳ない。


「あたしから復讐を取ったら、あたしが生きてる意味は、、、ない」


あたしは、吸いかけの煙草を灰皿に押し付ける。


「そこら辺にいる、18の女はもっと能天気に生きてる」

「あたしがそこら辺にいるような、女に見える?」

「いや。そこら辺に居る女より利口過ぎて、手に余るくらいだ」

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