JOKER
「褒め言葉として、受け取っておくわ。それと、今月分の家賃」


そう言って、先ほど高城から貰ったお金を、銀司に差し出す。


あたし達が住んでいる家の大家は、銀司。


それは、高城も知らないこと、、、


「確かに」


いつの間にか着替えを済ませていた銀司は、お金を受け取り、胸ポケットにします。


「あ。さっき、復讐って言ったじゃない?あたしは、高城に復讐心なんてない」


銀司は、眉を細める。


「あいつは、ただのコマに過ぎない。あたしが復讐したい相手は、違う」


そう、さっきの銀司の言葉を否定する。


「誰だよ」

「教えるわけないでしょ?銀司は、あたしの邪魔ばかりするんだから」


その言葉を言い残し、あたしは屋敷を後にした。

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