JOKER
だって、人は、、、


簡単に裏切って、、、


突然、何の前触れもなく、、、居なくなるから、、、


「でも、そんなあたしに、、、銀司がね?手を差し伸べてくれたの」


、、、銀司。


つい数時間前のことがあり、銀司の名前が出たことに、少し動揺する。


「銀司のこと、嫌い?」


そんなあたしの様子を知ってか、知らずか、、、


奈美は、そんなことをあたしに尋ねる。


「別に、、、好きでもなければ、嫌いでもないです」

「そう。銀司は、絶対に、、、手を差し伸べた人間のことを、突き放したりしない」


奈美は、その頃のことを思い出しているのか、、、


奈美の表情が、柔らかくなる。


「、、、銀司のこと、好きなんですか?」


あたしは奈美の様子を見て、思ったことを口にする。

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