JOKER
柊から憎まれることがあっても、手を差し伸べられることはない。


それなのに、、、


柊は、どうしてあたしに手を、、、差し伸べてくれるの?


あたしの頭じゃ、答えには、、、一生、届かないような気がした。


__ギュッ__


柊は、抱き締めていた力を少しだけ強くする。


「俺は、、、お前が欲しい」


欲しいって、それはあたしの体のこと?


今まで、たくさん知らない男に抱かれて来た。


夜の街を歩いていたら、それなりに声だって掛けられた。


可愛いね?、綺麗だね?


そんな言葉だって、あたしのことを何も知らない男たちに言われた。


無駄に大きい胸、女の癖に170近い身長、食べても太らない華奢な体。


女なら、それなりに憧れる物をあたしは持っている。

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