JOKER
距離
そして、柳田組で過ごすようになった。


前と同じように心羽はあたしの居る、この部屋に足を運ぶ。


そんな心羽のことを前のように見れらない、あたしがいる。


それは心羽の親が誰なのかを、知ってしまったからなのだろう。


これ以上、懐かれても困る。


そう思うようになっていたが、妹のあの子と重なる心羽のことを、あたしが突き放すのは簡単な話ではなかった。


そして、毎日のようにこの部屋に通うのは心羽だけではなく、、、


「暇なの?」


柊も毎日、大体同じ時間に部屋へと足を運ぶ。


その時は大体、心羽が部屋に居ない時。


「別に」


あたしの言葉に、素っ気無い返事を返す。

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