JOKER
カチッと、ライターで火をつけ、旨そうに吸う。


その姿を見ていたら、あたしもなんだか煙草を吸いたくなる。


「頂戴」


あたしは手を伸ばす。


そんなあたしに、柊は煙草を投げる。


それをキャッチして、あたしも柊と同じように煙草を吸いだす。


「ねぇ、親も知らないの?」


あたしは、そんな言葉を吐く。


「あぁ」


それに柊は、平然に答える。


「会いたいとか、思う?」


とても、無神経なことを聞いているのかもしれない。


だけど柊自身が気にしていなようなので、良いかと思った。


「別に」


ほら、柊は平然と返事を返してくる。


「親なんて、知らない方が良いよ」


あたしは柊に、そんな言葉を返す。

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