JOKER
こんな、よくわからない男に、、、


いつから、コイツはあたしの心の中に入って来たの?


ねぇ、いつ?


何十にも硬く鍵を着けたはずの心に、どうして、、、


コイツは、あっさり簡単に入って来たの?


ふと、柊と初めて出会った時のことを思い出す。


月明かりに照らされ、顔さえも見えなかった、柊。


その時、どこの誰なのかも、わからなかった。


なのに、あたしはそんな人間に視線を奪われた。


そんなこと、初めてだった。


あぁ、あの時から、、、


柊は少しずつ、少しずつ、、、


あたしの心の中に、土足で踏み込んで来ていたのかもしれない。


あたし自身も、気づかぬ間に、、、

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