JOKER

銀司はあたしの行動に、呆気に取られる。


アイツは驚いたように、目を見開く。


「騒いだら、銀司のこと打つから」


そんなアイツに、あたしは睨みながら言う。


「俺がいつ、、、お前の邪魔をした」


さっきとは違い、冷静さを取り戻したのか、銀司はいつもと変わらない声で尋ねる。


いつ？確かに銀司は「邪魔」と言う、邪魔したわけではない。


でも、銀司は裏切り者。


だって、、、


「銀司はこの人のこと、、、愛してるんでしょ？心羽の、父親になるくらいなんだから」


銀司は１度チラッと、あたしから視線を外し、アイツのことを見る。


そんな銀司の態度が、あたしを無性にムカついた。