JOKER
その拳銃を拾ったのは、拳銃なんて似合わない、、、小さな女の子だった。


「お姉ちゃん、泣かないで?」


その子は、そんな言葉を掛けてくる。


「、、、心羽」

「お姉ちゃん、教えてくれたでしょ?強くなる方法。心羽、ママのこと嫌いになったよ?だから、ママの事だって、、、殺せる」


心羽は、そんな言葉を溢す。


そして、拳銃を自分の母親に向ける。


誰が、想像出来ただろう。


こんな小さな子供が、自分の母親に拳銃を突きつける所なんて、、、


「心羽、止めろ!!」


銀司が叫ぶ。


そんな銀司のことを、心羽は何も映すことのないような瞳で見る。


「銀司も、パパも、、、みんな、嘘つき」


その言葉に、銀司は酷く傷ついたような顔をする。

< 251 / 323 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop