JOKER
なのに、、、


今のあたしは、その拳銃に手を伸ばすことすら出来ない。


なんで、どうして、、、


「わかったか。わかったら、もう、、、くだらない事は、止めろ」


そう言い、あたしの足元に転がっていた拳銃を拾おうとする。


あたしは、動かなかった体に必死に命令する。


動け、動け、動け、、、と。


そしてあたしは目の前の男より、先に拳銃を握った。


それに男は、少しだけ瞳を揺らした。


「連れってよ。アイツに所に」


あたしは、柳田組の頭のこの人に命令する。


「行った所で、同じだ。君には、ノリ子を殺せない」


そんな男の頭に、拳銃を突きつける。

< 281 / 323 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop