JOKER
案内された、奥の部屋に入ると、、、


拳銃を手にしていた、あたしのことをアイツは見つめてくる。


そして、柊も、、、


「出来ないだろ」


柳田組の頭は、ゆっくりと振り返り、あたしのことをあざ笑うかの様にそんな言葉を投げかけた。


プルプルッと小さく震える、拳銃を持った手。


まぶたを閉じ、、、


ごめん。お父さん、お母さん、、、羽衣。


心の中で、謝罪の言葉を溢す。


復讐、、、したかった。


アイツの事を、めちゃくちゃにしてやりたかった。


そう、、、思ってた。


だけど、、、


あたしと同じ名前を持つ、幼い心羽から、、、


たった1人の、母親を、、、奪えない。

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