JOKER
ふと、1人で振り返る。


あの日のことを、、、


あの日から、どれだけの月日が流れただろう。


あたしは今、22歳になろうとしている。


、、、もう、2年。


あたしは、あの日。


自分自身に向けた拳銃の引き金を、引くことは出来なかった。


「何してる」


いつの間に、帰って来たのだろうか?


声のした方を確認しなくても、そこに誰が居るかわかる。


それは、もう2年。


2年もの、月日を一緒に過ごしてきたからなのだろう。


あたしは相手に視線を向けることなく、部屋の窓の外の景色を眺める。


目の前には、1度心羽と一緒に来た公園が見える。


あたしも小さな時、よく遊んだ公園。

< 289 / 323 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop