JOKER
お父さんとお母さんと、何度か一緒に来て遊んだ公園。


妹のあの子とも、一緒に遊んであげたかった公園。


でも、もう、、、そんな日は一生来ない。


家族4人で遊ぶことも、一緒に過ごすことも、、、


「少しだけ、、、昔のことや、あの日のことを思い出してた」


さっき部屋の中に入って来た相手に、そう告げる。


「余計なことまで、考えるな」


相手はそう言い、あたしの頭に自分の手を置く。


そして優しく、あたしの頭を撫でる。


この手に、あたしは何度救われたんだろう。


あの日も、そして、、、あの日から今日までの2年。


こんなどうしようもない、あたしのことを闇から、、、


引き上げてくれた、この手。

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