JOKER
「あんま、1人で抱え込むなよ」


心配そうに尋ねた、真に、、、あたしは、笑って見せた。


「無理をしなければ、あたし達みたいな人間は、、、何も、掴めない」

「、、、羽衣」


真は、眉を下げる。


「大丈夫だから。真には、迷惑掛けないから」


こんなことに巻き込んでおいて、そんなことを口にするあたしの言葉はなんて説得力がないんだろう。


「千尋の手伝いしてくるから」


そう言い、あたしはみんなと部屋の片づけをしている、千尋の元へと向った。


「別に迷惑だ、なんて思ってねぇよ、羽衣。お前が無理をして、お前自身が壊れることを、、、俺は、心配してんだよ。お前は俺や千尋の、安定剤みたいなモノなんだからよ」


真が、そんなことを思っていたなんて、、、


あたしは、これぽっちも知らなかった。

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