JOKER
それは、ちゃんとわかってる。


「王者でも、隙はある」

「隙?」


そう言い、千尋はあたしの顔を見る。


「そう。毎週水曜日に、龍王の幹部たちは龍西に集まる。その時を狙って、1つずつチームを潰して行く。まずは、、、」


、、、何処にしようか。


あたしは目を閉じ、今まで集めてきた情報を整理する。


まずは、、、あそこ、か。


「北龍」


あたしは、2人の顔を見て答える。


「理由は?」

「龍王の4つのチームの中で、1番北龍に人が集まってる。その北龍を潰せれば、後々うちも楽になる。それに、、、王者の椅子を欲しがってるチームも、狙いやすくなる」


真の問いに答え、あたしはニヤリと口元を緩ませる。

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