JOKER
「他のチームが、俺達に手を貸す?」


千尋は不思議そうに尋ねる。


「別に、他のチームと手を組むわけじゃない。あたし達は親切に、王者の椅子を狙いやすくしてるだけ。それにあたし達が欲しいのは、王者の椅子じゃない。龍王を引き摺り下ろすこと。だから他のチームの力を、こっちが利用するの。そして、最後に、、、あたし達が龍王を潰せば良い」


全部が全部、あたしのシナリオ通りに行くとは思っていない。


でも、失敗はしない。


「じゃあ、まずは来週の水曜日が勝負ってことか」


真の言葉に、あたしは頷く。


「もし龍王の状況が変われば、連絡する」

「わかった。俺らはいつでも行けるように、準備しとく」


あたしは、2人に笑いかけた。

< 51 / 323 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop