JOKER
想像しただけで、口元が緩む。


『わかった。なら、龍西の倉庫に来い』


そう言うと、柊は一方的に電話を切った。


そして今日が、その日。


あたしは家で準備をしながら、空牙のことを待つ。


本当は、1人で向うつもりだった。


だけど、昨日の夜。


「明日、倉庫まで俺が乗せていく」


そう、空牙が言った。


「大丈夫だよ」


一度、そう断ったのに、、、


「乗せてく」


そう、中々折れてくれない空牙に仕方なく、あたしが折れた。


そして、外からブォーンと言う、エンジンの音が聞こえてきた。


だから家の戸締りをし、あたしは音の発信源へと向った。

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