JOKER
「大丈夫?」


翼は心配そうに、そんな彼に近付く。


なんだか、あたしは凄く場違いの様な気がした。


こうなるように仕組んだのは、誰でもない、あたし。


後悔はしてない。


だけど、良い気はしない。


それは、あたしが翼にあんな顔をさせてしまったからなのだろう。


あたしは、小さくため息を溢した。


こんなことで、迷ってどうする。


これから、もっともっと、、、


翼や空牙、蒼太のことを傷付けるようなことをするというのに、、、


「なんつう顔してんだよ」


そう言い、柊はポンッと、あたしの頭を撫でる。


あたしは何も言わずに、視線だけを送る。


「お前が気にすることじゃねぇ」


いや、別に気にしているわけじゃないけど、、、

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