JOKER
「誰に口聞いてんだ、美香子」


あなたこそ、あたしを誰と勘違いしてんのよ。


あたしは、美香子なんて名前じゃないっての。


あたしは高城から視線を逸らすことなく、無言を貫く。


「まさか、、、お前か」


なんて、高城は意味のわからないことを口にする。


「何のことを、言って、、、」

「お前か!お前しか居ないよな」


高城はまた、何を勘違いしているのかわからないが、怒りを露わにする。


そして、あたしの顎から手を首へと回す。


__ギュッ__


咄嗟のことで、自分の身に何が起きているのか、わからなくなった。


段々、息が苦しくなる。


あたし、、、今、高城に首を絞められてるんだ。


そう理解するまでに、時間が掛かった。

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