JOKER
あたし、、、ここで、殺されるのかな?


ふと、そんなことを思った。


そしたら、何故か笑えて来た。


「何、笑ってんだよ!!」


そう言い、男はあたしにまた一発、拳を振りかざそうとした。


「高城!!」


その前にあたしは今出る精一杯の声で、高城の名を呼んだ。


男は、拳を止める。


いや、止められたと言った方が、正しいのかもしれない。


男のことを止めたのは、高城だ。


「ハ、ァハァ、、、何が、あったの?、、、あたしは、殴られてる、意味も、、、理解、出来てない」


高城にあたしの言葉が通じたかは、わからない。


でも、今のあたしに出来ることはこれくらい。


信じてもらえなかったら、あたしはここで、、、死ぬ。

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