JOKER
そんなあたしのことを、満足そうに見るのは、あの人、、、


この屋敷の持ち主で、高城組の頭、高城健一郎(けんいちろう)。


そして「彼」と呼ばれている男は、高城組の若頭、柳田銀司(ぎんじ)。


高城は、高見の見物と言わんばかりに椅子に座って、あたしと銀司の様子を眺める。


あたしはゆっくりと、息を吐く。


死ね、あたし。


そう、自分に言う。


そして、あたしは銀司の上に跨り、銀司の服を脱がす。


やることは、1つ。


あたしは、、、銀司と体を重ねるんだ。


高城の目の前で、、、


それは、高城が望むこと。


あたしは、、、高城のおもちゃ。


高城とあたしが、体を重ねることはない。


高城は、いつもあたしが誰かに抱かれているところを、見下したような目で見るだけ、、、

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