あんたは私の敵よ!!<完>
その日も何事も無く終わる予定だったが、お昼の休憩時間に、クラスメイトの女の子が、目を腫らして教室に入ってきた。


『どうしたの!?』


すぐに仲の良い友だちが、その子の所へ駆け寄る。

『ふられちゃったよ…』

『葉山くんに!?』

その名前に、私は反応してしまった。


「どうなさったの?」

気付いたら、その2人組に話し掛けていた…


『るりさん、私、葉山くんにふられちゃったんですけど、

 グスっ

 いい女じゃなきゃダメだって…

 俺が認める良い女じゃなきゃダメだって言って、ふられました…』


泣きながら、そう教えてくれた。


何てイヤな男なのかしら!!

良い女の基準って何よ!?


そう感じた私は、

「じゃあ、彼に“良い女”とは何か、きちんと説明して頂かなくてはいけないわね。」


お節介&責任感の強い私のキャラも手伝って、気付いたら隣のクラスへ来ていた。


「葉山くん、ちょっといいかしら?」
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