私の彼氏はおデブさん
「……何で私なの?」








ずっと思っていた。



可愛くないし、地味だし、目立たないし。とかは置いといて。



好きとかいう感情が関係なく、玉川君は私に関わってくる。




まるで、私を利用するみたいに。






「玉川君、私の事好きじゃないよね?」


「だったら何?好きじゃないと付き合っちゃダメなの?」


「当たり前じゃん……もしかして、相沢さんの事も本気じゃなかったの?」






余裕そうに笑う玉川君を見て、自然と眉根を寄せた。






「最悪だよ、玉川君……相沢さんは本気で玉川君の事好きなのに」






じわりと涙が出てくる。



一生懸命相沢さんは玉川君の事が好きで、さっきだって別れる事になったから痩せようとしてたのかも。



そんな相沢さんの気持ちを踏みにじるような事、一体何が理由で出来るんだろう。






「俺の好きな奴、優希のねーちゃんなんだよね」





その言葉に一瞬にして教室が静まり返った。
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