私の彼氏はおデブさん
苦笑いしている清武君は、その後落ち着いたままポップコーンを食べた。





これって……作戦失敗……?






「ああ、怖かった……」


「俺はお前が怖い」






藤崎君からはなれて真顔で言う相沢さんに、藤崎君が死んだ魚のような目をさせて言う。



やっと左手を下ろしてそんな二人を見ていると、藤崎君が私に気づいて質問してきた。






「橘、何?」


「何でもないよ……」






(藤崎君と手繋ぎたかったな……)





なんて、本人には言えないし。





はあっとため息を吐くと、スクリーンに視線を戻した。

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