私の彼氏はおデブさん

(キッスって……！！ 廊下で！？ というか、周りに生徒もいるし。大体、私は藤崎君に告白してても、深瀬さんはまだっていうか、本当に好きか分からないのに……！！)







「ゆゆゆ優希ちゃん！ 何言ってんの！？ 私、別に洸ちゃんの事……！！」


「何？ アンタ意外とツンデレ？ もうバレバレなんだから良いでしょ？」


「もうっ！ 本当に私、別洸ちゃんの事、好きじゃないんだからねっ！」






深瀬さんは相沢さんの突然の言葉に見るからに慌て出し、そして相沢さんの言うとおりツンデレな一面を見せた。




頬を赤く染めつつぷくっと膨らませながら、ぷいっと顔を藤崎君とは反対の方向へ向ける。





(可愛い……)





そんな深瀬さんに見惚れ、私はほうっとため息を吐いた。



いつの間にか自分の顔に影が出来た事にも気づかずに。