私の彼氏はおデブさん
嫌われてて、やっと許して貰えたと思ったらこの展開。



……上手く行き過ぎてて、何だか怖い。





「やっぱり橘の事、忘れられなかった。勝手に怒って別れようって言った事、許して」


「悪いのは私だから、藤崎君は何も悪くないよ……許してくれて、本当にありがとう」


「今度はもう、別れようなんて言わないから。絶対」




優しく両肩を掴まれると恥ずかしくて伏せがちだった視線を上げ、藤崎君の顔を見つめる。



…夢みたい。少しすれ違ってしまったけど、またこうして元の私達に戻る事が出来て。





「もう太らないから、俺」


「太ったって良いよ。私、藤崎君の全部が好きなんだもん」





お互い笑い合う。

幸せだと感じているから、時間がゆっくり過ぎているように感じる。



周りが見えなくなってるとは、気づきもせず。






「付き合わせるわけないでしょ……洸ちゃん、じゃあ何で私と花火行ったの!? 何で優しくしたの!? 思わせぶりな事、しないでよ!!」






叫び声が廊下に響くと、深瀬さんが怒っているという事にようやく気づいた。
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