私の彼氏はおデブさん
別に逃げなくても良いけど。

でも恥ずかしさと緊張で、体が震える。





(うわ……これ、キス……)






またギュッと目を閉じれば、予想した事が起きるのを待つ。



暗闇で聞こえてくる藤崎君の言葉に、翻弄されるように耳を傾けながら。





「改めて言わせて。涼花、好きだよ。もう同じ失敗は繰り返さないから、俺の事も好きでいて」





耳元で甘く囁かれると眩暈がして、近くにある本棚に倒れてしまいそうになる。




右手を掴まれているおかげで、何とか立てているけど。





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