私の彼氏はおデブさん
「はっ?……橘の彼氏候補? 親父、あんたも橘の事好きなの?」





何故か藤崎君の愛称が親父になっているのは置いといて。


ミヤビちゃんが不思議そうに尋ねると、藤崎君は玉川君の方をチラッと見た。





「玉川はふられたけど、俺はふられてない」


「はあっ!? 藤崎、橘と両思いだからって調子のんな! 大体今だって俺が助けようとしてたのに……!」


「助ける? 一緒になって涼花に意地悪してたのかと思った」





皮肉る藤崎君に対して、玉川君がわなわなと体を震わせる。





「くそっ! でも、橘の好きな男だからあんま悪くも言えねえっ!」





(玉川君って……結構純粋……)


そう私が思っていると、





「お前単純だな」





藤崎君がボソッと呟いた。
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