私の彼氏はおデブさん
私が頭を上げながら立ち尽くしていると、藤崎君は真顔ですたすたとこっちへ歩いてくる。




(ヤバイ、聞かれちゃった……八方美人がまたここで出てしまった……)






「流され過ぎ」


「はい。すいません……」





私達の隣で立ち止まった藤崎君からジロッと睨まれると、私は謝る言葉しか返す言葉が浮かんでこなくて体を縮こまらせる。



その後すぐ、藤崎君が少しも躊躇せず織田君の方を向いて言ってくれたけど。





「ごめん、この人俺の彼女……候補だから」






私は縮こまったまま。

織田君の悲しそうな声を黙って聞いた。






「え? でも、俺と付き合いたいって言ってくれてるって、瀬戸さんが……」





織田君は驚いたままミヤビちゃんを見る。


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