野球してる君が大好きです。

好敵手=真友*

今日はとりあえず
宿舎でミーティングを行った。

マネージャーの私たちは
ミーティングには参加しないので、
部屋でおしゃべりをしていた。



でも、私は少しだけ
落ち着かなくて、
私たちの引率の先生に
少しだけ外に出たいと
言って
許可をもらったので、

外に行って
1人風に当たっていた。








ベンチに座って
1人明日のこと、

そして、









咲英のことについて
考えていた。








すると…






「…ぇ……、ほ、帆乃香…」


誰かに呼ばれた気がする。
呼ばれたのかただ、名前を言われた
だけなのかはわからない。


でも、

帆乃香

とは聞こえた。



優しく可愛らしい声。





少しずつ近づく。





私が顔を上げた時、
その人は私の顔を見て
何かを確信したように
笑った。








「帆乃香‼︎久しぶり!」








そう言った彼女の笑顔は












私の大事な幼なじみ。












「咲英…………」








なぜ…?
このホテルじゃないでしょう…?








「咲英ー!なにしてんねん‼︎」

男の人がいる。

「あ、悠介‼︎私の幼なじみ」
そう言った咲英は
私を引き寄せ



「鳥羽帆乃香ちゃん‼︎」




彼女の顔は喜びと
嬉しさで満ち溢れていた。









「そうなんや‼︎どこの高校なん?」




関西弁の男の子。
なんか…三吉先輩みたい。








「な、鳴須河高校……です」
「へぇ、鳴須河ね」
「…はい」
「明日…やな」

どうしてだろう。
その男の子の顔が
少しだけ寂しそうに見えた。


「咲英。さっき、この人のこと…悠介って言ったよね?」
「うん‼︎」









私は関西弁の男の子に聞いてみた。






「あの…、あなたが…中宮悠介さん…ですか?」











声が震える。
陽斗の…幼なじみ…。
そして…、ライバル。









「…そう。俺が中宮悠介や。って!なんで知ってんねん!」
「結城陽斗……くんに、き、聞きました」





そう言った時、悠介くんの顔が
驚きに満ちる。





「あいつのこと知ってるん?」
「は、はい…」






話していてら、
彼らの後方から
誰かが近づく。






「帆乃香ー!」





陽斗の声。







でも…、今来たら……。
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