野球してる君が大好きです。
「帆乃香…」


お父様に呼ばれて
私はお父様のもとに
むかった。


「…なに…」
「結城くんは…」
「陽斗は…どこにいるの?」

お父様は少しだけ寂しそうに言った。


「しばらく、実家に帰るように、指示した。だから、しばらく帰ってこない」




は?
指示した?

なにそれ。

意味わかんない。





「指示したってなによ。陽斗の願望ならまだ許せるわ‼︎指示したくせに…、私の気持ちなんてわかってなんかないくせに、軽々しく私の気持ちと同じような感情を持たないで‼︎」
「帆乃香…」
「私は…、本当に心配したの‼︎だから、仕事も放り出してみんなに任せて帰ってきたっていうのに‼︎指示したのは…お父様でしょ‼︎⁉︎陽斗の気持ちも考えなさいよ‼︎」


そう言った時、言いすぎたと思った。


「実は…夏の高校野球が終わってからすぐに彼から話を聞いていた。はやく、実家に帰りたいと。家族に会いたいと。だから、指示したんだ」




なにそれ…。
意味わかんない。



「しばらくの辛抱だ。お前たちの気持ちは分かっている。でも、これは彼の望んだことだ。帆乃香だって、やることはたくさんあるはずだ」



わかってる。
わかってるわよ…。



「彼だってやることがたくさんある。でも、家族に会えないのは何よりも辛いことだ。だから、許してあげてくれ。彼は
ここ1年、家族にあっていない」




…確かにそうだ。大会の時は見ただけ。




「わかった…。私も少しは成長しなくっちゃ」




陽斗がいないは
本当に寂しい。



でも、彼はもっと寂しかったのだろう。











もう、陽斗には心配かけたくない。















でも、少しだけ悲しむ自分がいた。















早く、戻ってきてほしいな…。
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