野球してる君が大好きです。
「お嬢様‼︎」
結城はそう言って私を追いかけた。
(パシッ
結城が私の腕を掴んだ。
「お嬢様‼︎」
結城の怒った声だ。
「お体が弱いことをわかっていて、なぜ、雨が降っているのに外に出たのですか⁉︎」
私は、この質問に答えられなかった。
「……私と胡桃が付き合ったからですか……?」
「ち、ちがうわ……!」
それは嘘だ。
嘘だとわかっていても。
本心を言うのはただ辛くて…。
「離してよ‼︎」
私はそう言って結城の手を振り払った。
結城はそれにびっくりしたようだ。
おそらく、私が今のように怒ったりするところを見たのは
結城が初めてなのかもしれない。
「…お嬢様…」
結城の悲しそうな声。
「申し訳ございません…。お嬢様との接し方が、わからなくなってしまいました」
そう言って、結城は私の方を向いて…
「今までありがとうございました」
と、言って、涙目でニコッと笑った。
その笑顔は胸が痛む一方だった。
そう言った後…
結城は道路の方に向かった。
「結城…⁈」
私はその後を追う。
結城は赤信号のまま横断歩道を通った。
その時…
私の視界に見えたのは
結城に近づく自動車の影。
結城も気づいて
そのまま止まってしまった。
走れば間に合う…
そう思った私は
結城のところまで走った。
自動車はブレーキをかけている。
「陽斗…!危ない…‼︎」
初めて下の名前で呼んだ。
(どんっ
私は結城の背中を押した。
結城は歩道に行ったが私は…
(きーーーーーーっ
私を追う自動車の影は
ブレーキをかけながら
近づいてきた。
「お嬢様‼︎」
(ドンッ
何が起きたのかわからない。
目の前が真っ暗になる。
「お嬢様…‼︎」
(結城…、胡桃を幸せにしてあげて…)
私の目尻からまた涙が流れる。
私はその時の残っている力をふりしぼり、声に出せなかったけど…
口パクであることを伝えた。
それからしだいに周りの声も聞こえなくなった…。
12月24日午後4時。
恋人や家族、友達なとが楽しみにしているクリスマスまで残り8時間となった。
その時、結城に伝えたのは
『私は、陽斗のことが好きだよ…』
結城はそう言って私を追いかけた。
(パシッ
結城が私の腕を掴んだ。
「お嬢様‼︎」
結城の怒った声だ。
「お体が弱いことをわかっていて、なぜ、雨が降っているのに外に出たのですか⁉︎」
私は、この質問に答えられなかった。
「……私と胡桃が付き合ったからですか……?」
「ち、ちがうわ……!」
それは嘘だ。
嘘だとわかっていても。
本心を言うのはただ辛くて…。
「離してよ‼︎」
私はそう言って結城の手を振り払った。
結城はそれにびっくりしたようだ。
おそらく、私が今のように怒ったりするところを見たのは
結城が初めてなのかもしれない。
「…お嬢様…」
結城の悲しそうな声。
「申し訳ございません…。お嬢様との接し方が、わからなくなってしまいました」
そう言って、結城は私の方を向いて…
「今までありがとうございました」
と、言って、涙目でニコッと笑った。
その笑顔は胸が痛む一方だった。
そう言った後…
結城は道路の方に向かった。
「結城…⁈」
私はその後を追う。
結城は赤信号のまま横断歩道を通った。
その時…
私の視界に見えたのは
結城に近づく自動車の影。
結城も気づいて
そのまま止まってしまった。
走れば間に合う…
そう思った私は
結城のところまで走った。
自動車はブレーキをかけている。
「陽斗…!危ない…‼︎」
初めて下の名前で呼んだ。
(どんっ
私は結城の背中を押した。
結城は歩道に行ったが私は…
(きーーーーーーっ
私を追う自動車の影は
ブレーキをかけながら
近づいてきた。
「お嬢様‼︎」
(ドンッ
何が起きたのかわからない。
目の前が真っ暗になる。
「お嬢様…‼︎」
(結城…、胡桃を幸せにしてあげて…)
私の目尻からまた涙が流れる。
私はその時の残っている力をふりしぼり、声に出せなかったけど…
口パクであることを伝えた。
それからしだいに周りの声も聞こえなくなった…。
12月24日午後4時。
恋人や家族、友達なとが楽しみにしているクリスマスまで残り8時間となった。
その時、結城に伝えたのは
『私は、陽斗のことが好きだよ…』