野球してる君が大好きです。
私は、もうどうしようもなかった。
何をすればいいのかわからなかった。
これから、
どう接すればいいのかわからなかった。

「…ちょっと外行ってくるね…」
「ぁ……ちょ……」
私は結城に顔を見せずに
そのまま外に出て行く。

今この顔を見られたら…
なんで……
冨樫くんが…

私はそれしか考えられなかった。

でも、全てが悪い方向に行く。
…全てが……怖い方向に行く。

何も考えられなかった。


ずっと涙が流れるだけ。



結城が体調を崩したのも…
冨樫くんに関係するのだろう。



執事の仕事もやらないといけないのに、
忙しくても学校に来て…


だからだろう。
その一生懸命な姿の
冨樫くんが好きになったのは。
結城を好きになったのは……。


(もう、冨樫くんと気軽に話せない…)
だって、冨樫くんって思えないから。
私の好きな結城としか思えないから。

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